ミラボ HOME
3 - - lab? architect? architecture! ...and design etc. blog メール

ミラボと実家

ミラボと実家  

ミラボと実家 2007年
事務所/住宅
京都市

構造設計:structured environment
担当:アラン・バーデン

施工:あめりか屋

構造・規模:鉄骨造地上2階
建築面積:78.93m2
延床面積:123.94m2
>english
>写真のつづきをみる
>プロセスをみる

これからの生活を考えて義両親が住まいをあらためることになった。
いざ探してみると街中の土地はとても高価で
環境の良い土地をナットクできる価格で探すのは至難のわざだと分かった。
でも、それは世帯数が「1」だからで
たとえばそれを「2」にしてみたら
可能性がひらけそうだということも分かった。
だからといって二世帯はなんだか気疲れしそうだし
SOHOだとメリハリがなさそう。
だったら、親世帯の住宅と子世帯の仕事場をくっつけてみるというのはどうだろう?

親世帯の希望は、明るく行きどまりのない部屋を必要な分だけ、というものだった。
南入りの敷地だったので光のさす方に開きたいものの
道路からじゅうぶんに距離をとってもなんだか視線が落ち着かないような気がした。

プライバシーのほしい親世帯と正反対に
仕事場だったら人目にふれられるほうがありがたい子世帯の仕事場。
仕事場なら世代の違いによる生活時間のずれもストレスにならない気がして
庭とポーチを一度クッションにして独立させつつ
「はなれ」というかたちで道路と親世帯の住まいの間に
子世帯の仕事場をおいてみることにした。

お互いが独立しつつも「たまにはお茶が一緒にできる距離」にはできないかと思い
自分のいる位置を少し変えると見える世界が少しずつ変化する、という具合に
いろいろな距離感を自分でカスタマイズできるようにしつらえた。

おもやのカコカコとした吹き抜けで
立ったりすわったりすると
はなれや庭、1階と2階の距離感や光の感じがずいぶんと変化してくる。
居場所を見つけにくいぼわんとしたワンルームの2階には
寝室、書斎、ゲストルームという3つのコーナーができ
1階は教会の高窓から光が届くようにぼうっとほの明るい場になった。

通りを歩くとまるでマンガのようにおもやから飛び出して見えるはなれの事務所は
おもやから見ると向かいにある集合住宅に近いものにも見える。
はなれがおもやとまちのどちらに属するものなのか分からなくなると
敷地の境界線もとても曖昧なものに感じられる。
それが何になるのかは正直今はまだよく分からないのだけれど
おもやから外をながめる様子がなんだか楽しそうだ。